本日の伝言

ここで、以前にも記述させていただいたようにチョッと本編から離れ、

少しの間 「番外編」 といたします。

                                                                                                                 May. 1, 2024

 

約3年に渡り世界中に蔓延した新型コロナウィルスによる厄災。Trini Lopez、 Phil Spector 等もそれに罹り命を落としたとも伝えられました。ようやく鎮静化して来たようですが、すると別の厄介な問題 (相も変わらず人間同士の争い) が浮上しては来ています、嘆かわしいですネ。                                              さて昨年もこれまでに音楽関連の著名な方々がこの世に別れを告げました。1月の Jeff Beck、David Crosby、2月に Burt Bacharach、4月には Harry Belafonte、5月が Tina Turner、そして Tony Bennett が7月に・・・、と続きました。勿論彼等だけではありませんでそれぞれ大なり小なり足跡を記されたことでしょう。                                               では、あらためてこの企画で取り上げた人達の生年月日を基に、簡単な時代背景やチャート上の大まかの流れ、又他のアーティストとの対比等を交え振り返ってみます。年代から仕方のない事ですが多くの方々が既に他界している中で、最も早く生まれた時期まで一気に遡り、時系列よろしく大急ぎで彼等の足跡を辿ることとします。又、ここに登場していないものの確かに音楽シーンを彩り、言うまでもなく価値ある足跡を残したアーティスト達も、多大な貢献をもってポピュラー音楽史に、その名を刻み込んでいます。 そんな人々も名前だけでも触れようと思っています。 ※ 日付の次は没年齢 

                                       

まずは、一人だけ19世紀生まれの人がいます。第909項に登場の

Morris Stoloff (1898年8月1日~1980年4月16日、81)

その人です。

この20年という期間の最初の年、1956年夏のヒットを飛ばしたこの人からスタートです。その1898年は、米西戦争の勃発、そして ジョージ・ガーシュイン、周恩来、劉少奇 等の生まれた年でもありました。                                 

そして20世紀へと入ってまいります。 第987項の サッチモこと

Louis Armstrong (1901年8月4日~1971年7月6日、69) が続きます。同じ年、昭和天皇、クラーク・ゲーブル、ゲーリー・クーパー、エド・サリヴァン、ウォルト・ディズニー、マレーネ・ディートリッヒ 等が誕生しています。以降、10年単位で

Lawrence Welch (1903年3月11日~1992年5月17日、89、第999項)、

Bing Crosby (1903年5月3日~1977年10月14日、74、第808項)、

Jimmy Dorsey (1904年2月29日~1957年6月12日、53、第870項)、

Glenn Miller (1904年3月1日~1944年12月15日?、40、登場なし)、

Percy Faith (1908年4月7日~4月7日~1976年2月9日、67、第996項)、

Hugo Winterhulter (1909年8月15日~1973年9月17日、64、第847項)、

David Rose (1910年6月15日~1990年8月23日、80、第750項)。

ここまでの顔ぶれでは L. Armstrong、B. Crosby を除き 「楽団」 の代表、バンド・リーダーが占めています。彼等は生まれたばかりですが、時代としての音楽はまだヴォードヴィル等の生演奏が主流だったようです。出来事では、ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功 (1903年)、日露戦争が勃発 (1904年)、米国で GM 設立 (1908年)、伊藤博文 暗殺 (1909年) 等が記されています。そして、鄧小平 (1904年)、ジョン・ウェイン (1907年)、マザー・テレサ (1910年)、黒澤明 (1910年) 等が誕生しています。 尚、グレン・ミラー の最期については戦時中 (WWⅡ) 欧州にて消息が絶たれたとあります。                              

続いて、

Perry Como (1912年5月18日~2001年5月12日、88、第678項他)、

Frankie Laine (1913年5月30日~2007年2月6日、93、登場なし)、

Frank Sinatra (1915年12月12日~1998年5月14日、82、第715項他)、

Bill Doggett (1916年2月16日~1996年11月13日、80、第580項)、

Perez Prado (1916年12月11日~1989年9月14日、72、第977項)、

Dean Martin (1917年6月7日~1995年12月25日、78、第451項)、

David Seville (1919年1月27日~1972年1月16日、52、第773項)、

Nat King Cole (1919年3月17日~1965年2月15日、45、第802項)、

Billy Vaughn (1919年4月12日~1991年9月26日、72、第753項)、

Georgia Gibbs (1919年8月17日~2006年12月9日、87、登場なし)、

Peggy Lee (1920年5月26日~2002年1月21日、81、第57項他)。     

ここで俄然、後の 「シンガー」 達が生まれて来ます。この時代の米国での流行音楽の中心は前世紀末から続いている 「ラグタイム」 だそうですが、新たに誕生した一つにジャズがありました。主な出来事:タイタニック号沈没 (1912年)、元号が明治から大正へ (1912年)、第一次世界大戦勃発 (1914年)、ロシア革命 (1917年)、作曲家 ドビュッシー 死去 (1918年)、ベーブ・ルース二刀流最盛期 (1918~19年)、スペイン風邪大流行 (1918~1920年)、ジョージ・シスラー 最多安打 (1920年)。そしてこの期間に 双葉山 (1912年)、ジョー・ディマジオ (1914年)、 澤村榮治 (1917年)、ジョン・F・ケネディ (1917年) 等が生まれています。

そして次の10年は、

Nelson Riddle (1921年6月1日~1985年10月6日、64、第965項)、

Arthur Ferrante (1921年9月7日~2009年9月19日、88、第944項、Ferrante & Teicher)、

Alan Freed (1921年12月15日~1965年1月20日、43、登場なし、DJ)、

Tommy Edwards (1922年2月17日~1969年10月23日、47、第995項)、

Les Baxter (1922年3月14日~1996年1月15日、73、第959項)、

Doris Day (1922年4月3日~2019年5月13日、97、第936項他)、

Kay Starr (1922年7月2日~1206年11月3日、94、第461項)、

Al Hirt (1922年11月7日~1999年4月27日、76、第914項他)、

Hurricane Smith (1923年2月22日~2008年3月3日、85、第848項)、

Jim Reeves (1923年8月20日~1964年7月31日、40、第436項)、

Bert Kaempfert (1923年10月16日~1980年6月21日、56、第970項)、

Henry Mancini (1924年4月16日~1994年6月14日、70、第928項他)、

Roger Williams (1924年10月1日~2011年10月8日、87、第833項)、

Paul Mauriat (1925年3月4日~2006年11月3日、81、第575項)、

Johnny Horton (1925年4月30日~1960年11月5日、35、第901項他)、

Bill Haley (1925年7月6日~1981年2月9日、55、登場なし)、

B. B. King (1925年9月16日~2015年5月14日、89、第853項)、

Marty Robbins (1925年9月26日~1982年12月8日、57、第638項他)、

Sammy Davis Jr. (1925年12月8日~1990年5月16日、64、登場なし)、

George Martin (1926年1月3日~2016年3月8日、90、第977項他)、

Ray Price (1926年1月12日~2013年12月16日、87、第155項)、

Tony Bennett (1926年8月3日~2023年7月21日、96、第282項)、

Chuck Berry (1926年10月18日~2017年3月18日、90、第457項)、

Harry Belafonte (1927年3月1日~2023年4月25日、96、第781項)、

Patti Page (1927年11月8日~2013年1月1日、85、第196項)、

Andy Williams (1927年12月3日~2012年9月25日、84、第303項)、

Vince Montana (1928年2月12日~2013年4月13日、85、第227項他、MFSB)、

Fats Domino (1928年2月26日~2017年10月24日、89、第628項)、

Tony Williams (1928年4月5日~1992年8月14日、64、第992項他、The Platters)、

Carl Gardner (1928年4月29日~2011年6月12日、83、第823項他、The Coasters)、

Burt Bacharach (1928年5月12日~2023年2月8日、94、第59項)、

Shirley Ellis (1929年1月19日~2005年10月5日、76、第1項)、

Acker Bilk (1929年1月28日~2014年11月2日、85、第991項)、

LaVern Baker (1929年11月11日~1997年3月10日、67、登場なし)、

Berry Gordy Jr. (1929年11月28日~・・・、94、第964項他)、生存

Dick Clark (1929年11月30日~2012年4月18日、82、登場なし、テレビ・ラジオ司会者)、

Ray Charles (1930年9月23日~2004年6月10日、73、第864項他)。                                        1920年代では、いずれ活躍の 「バンド・リーダー」 「シンガー」 達に加えて、その後の 「ロック誕生」 に関わる人達も生を受けます。Alan Freed や Dick Clark は 「ロック」 の誕生・普及に貢献することとなり、又、ここに早くも ビートルズ に深く関わる Hurricane Smith と George Martin の名前が見えてきます。50年代後半に R&B グループのリード・ヴォーカルで存在を示した Tony Williams、Carl Gardner。更に 60年代後半のヒット1曲にてアメリカで名が知れ渡るフランス人 Paul Mauriat、70年代前半のラテン・ソウルで中心的活躍を見せる Vince Montana 等もこの時代の出生でした。そして、このコーナーでこれまで取り上げている中で唯一、生存 (2024年1月現在) している人物が Berry Gordy Jr. です。さて、同時にこの10年は、メディアの発達に伴い 「音」 の記録へと足を踏み入れた歴史的な時期でもあります。 レコード時代の幕開けです。その時代背景はと言うと、ソ連成立 (1922年)、関東大震災発生 (1923年/大正12年)、 大正天皇崩御/昭和元年 (1926年)、野口英世死去 (1928年) 等。 そして、英国エリザベス2世 (1926年)、マリリン・モンロー (1926年)、マーティン・ルーサー・キング JR, (1929年)、アーノルド・パーマー (1929年) 等が誕生しています。

尚、冒頭以降も昨年亡くなられた方の中に Ray Hildebrand (Paul & Paula 8月)、Prudence Ann McIntyre (Patience & Prudence 9月)、Terry Kirkman (The Association 9月)、Denny Laine (The Moody Blues 12月) が伝えられています。

 

項の紹介

 

暫くの間、お休みです。